
*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。
ファクトシート−日米間の規制改革及び競争政策イニシアティブに関する日米両首脳への第6回報告書
2007年6月6日
概要
2001年に設置された日米規制改革および競争政策イニシアティブ(規制改革イニシアティブ)は、新たなビジネス機会の創出、競争の強化、ならびにビジネス環境全般の改善によって経済成長を促進することを目的としている。「成長のための日米経済パートナーシップ」の重要な要素である同イニシアティブの下、両政府は年次要望書を交換し、作業部会および上級会合を経て、進展の概要を説明するために両国首脳への年次報告書を作成する。
同イニシアティブの下6回目となる本年の報告書には、電気通信、情報技術、知的財産権、医療機器・医薬品、金融サービス、農業、競争政策、透明性、司法制度改革、商法、ならびに流通などの主要分野で日本が講じている重要な措置が列記されている。とりわけ、本報告書に記載されている進展はビジネス障壁の低減、透明性の向上、輸入手続きの簡素化、規制に関する決定の迅速化に寄与するであろう。
これらの措置が経済成長を促進しつつ消費者や企業に恩恵をもたらしたことから、この先日本が引き続き規制改革に向け措置を強化することは重要である。この6回目の両首脳への報告書は、これらの重要な目標を達成するために日本がさらなる改革を積極的に進めている、あるいは検討している諸分野についても明記している。
日米両首脳への第6回報告書
主な進展電気通信
- 消費者が携帯電話事業者をより簡単に選択することを可能にし、競争を促進する番号ポータビリティー制度を導入した。
- 無線LAN機器 (例えばWiFi機器) の認証要件をより負担の少ないものにする規則の改正を提案する。
- 再販を事業ベースとする携帯電話事業者に対して相互接続ルールが適用されることを明確にしている 。
- インターネット・プロトコルに基づくNTTの「次世代ネットワーク」に適用する相互接続ルールの検討に着手することを約束している。
- 電話番号ごとの負担金を算定する合理的な制度を導入し、ユニバーサル補助金プログラム(ユニバーサルサービス基金制度)を改革する。
情報技術(IT)
- 映画館で映画の録音・録画を禁止し、日本の著作権法が規定する罰則をそのような行為を行ったものに適用する法律が2007年5月に制定された。
- 米国政府と共に新しいイニシアチブを立ち上げ、アジアや世界で、2国間、地域内、多国間の取り組みを強化することで、模倣品・海賊版の取引に対処する。
- 情報技術(IT)システムに係る政府調達の入札プロセスに競争を促し、透明性を向上させる改革を実施する。
- 音声録音の著作権保護期間の延長、事前に設定された侵害に対する法定損害賠償制度の導入、および著作権侵害犯罪を捜査・起訴する権限の拡大を実現する措置を取ることの是非に係る検討を2007年度内に終了する。
- 政府支援のプログラムを通じて開発したソフトウエアの知的財産権を受託業者が所有することを可能にするよう産業技術力強化法を改正し、当該知的財産権を商業利用する機会を増大させた。
- 利害関係者との公聴会の複数回の開催、会合の予定や議事録の公表、パブリックコメントの募集や受け取った意見の公表を通じて、個人情報保護法の見直しにおいて透明性を確保している。
- 日本の個人情報保護法の下では、任意のプライバシー指針に従わなくても企業は罰せられない旨の確認をオンライン上で公表した。
- 日本の法律に照らして、テクノロジー企業やインターネット・サービス・プロバイダーがスパム対策技術を導入することの法的意味合いを説明する英語のウェブサイトを立ち上げた。
- 異なる医療ITシステムの相互運用性を検証する取り組みを支援し、当該検証結果を公表し、相互運用性のあるシステムの日本での利用を推進する。
- 消費者保護と電子商取引の信頼性を高めるため、econsumer.govのウェブサイトを米国連邦取引委員会と協力して日本語に翻訳した。
医療機器・医薬品
医療機器・医薬品
- 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、ドラッグラグ短縮のため、医薬品開発から承認までの期間を2.5年削減する目標を設ける。
- PMDAにおける審査担当者を2010年までに2倍以上に増員し、新薬承認手続きの迅速化を図る。
- 40カ所の治験施設における職員の増員を含め、治験の推進を計画している。
- 医療機器に係る審査担当者を2009年までに30%増員する。
- 医療機器の一部変更申請の審査の改善を図るため、タスクフォースを設けた
- 厚生労働省が、医療機器について、できる限り外国臨床データを受け入れる旨を明確にした。
- ワクチン産業ビジョンの発表やワクチン産業ビジョン推進委員会の設置を含め、日本におけるワクチンの開発を振興する措置を取った。
- 外国平均価格参照制度やC1およびC2の価格算定手続き等、主要問題について、厚生労働省と協議する機会を米国医療機器業界に与えることを計画している。
- 体外診断薬に関する価格算定ルールについて、業界と厚生労働省が参画する勉強会を設けた。
- 日本の薬価算定制度の改革、頻回改定、および市場拡大再算定について、厚生労働省と協議する機会を米国業界に与える。
- 厚生労働省と血液製剤業界の間で、年2回の定例会議を設けた。
- 厚生労働省と業界間において、一般医薬品を含む医薬品の広告に関する情報交換を促す。
栄養補助食品・化粧品・医薬部外品
- 栄養補助食品輸入に係る書式を廃止し、輸入事前相談を行う検疫所の数を2倍以上に増設した。
- 輸入される栄養補助食品に天然由来の食品添加物成分が含有されていることをもって、直ちに食品衛生法の違反としないことを確認した。
- 化粧品の効能の広告および表示、医薬部外品の承認までの期間など、化粧品および医薬部外品に関する規制について、業界との協議を開始する。
金融サービス
- 国際金融センターとして東京の競争力を高めるための新たな方策を検討し、その後の協議には国内外の金融機関や業界団体も参加する。
- 日本の資本市場関連法を改正する金融商品取引法の実施のための準備を進めている。規則案をまとめる過程で、民間部門との接触やパブリックコメントの募集を通じて利害関係者の考えを募っている。
- 消費者金融会社による信用情報の活用の拡大と信用情報機関の利用を義務付けた。
- 確定拠出年金制度の改善についての考えを求めて民間部門と接触することを含め、企業年金制度の見直しをしている。
競争政策
- 2006年度に2件の刑事告発および165社に対する史上最高となる363億円(3億ドル)の課徴金納付命令を行い、さらに公正取引委員会(公取委)の課徴金減免制度の効果を最大限に引き上げる等、独占禁止法(独禁法)違反行為に対する抑止力を強化した。
- 審判官の過半数を公取委事務総局職員が占めないことを保証し、命令の執行停止に関する要件を明示し、さらには株式取得に関して公取委の執行計画を求める要請に対して回答を約束すること等により、公取委における手続きの公平性を改善した。
- 2007年4月に国家公務員の退職後の再就職を制限する法案を提出し、元国土交通省(国交省)職員を営業部署に配属しないよう公共工事を受注している企業に対して要請する等、現在の天下り制度により起こりうる利益相反に対応する処置を講じた。
- 指名停止および営業停止期間を延長し、2008年度までに一般競争入札の範囲を金額ベースで国交省の全契約の90%まで拡大する等、国交省の談合防止対策を明確にした。
- 2006年の閣議決定の対象である各省庁、公益法人、ならびに地方公共団体に対し、公取委の課徴金減免制度を補足するために、行政上の措置減免制度の実施を義務付けることによって、談合摘発措置を改善した。
- 地方公共団体に対して一般競争入札制度の拡大、電子入札制度の導入、ならびに入札契約関係情報の公表の推進を要請し、地方公共団体レベルにおける競争入札を強化した。
透明性
- 政府により設置されたすべての審議会等に関する情報にポータル・ウェブサイト「e-Gov」からアクセスできるようにし、日本の審議会等の活動の透明性を高める。
- 各省庁による日本の新しいパブリックコメント手続きの適用に関して一般からの懸念に対応し、必要に応じ制度のよりよい実施を促す。
- アジア太平洋地域において高い基準での透明性を促進するため米国と協力する。
- 新たな規制の施行日を十分な余裕を持って事前に公表する。
- 規制の特例措置の全国化を含め、引き続き透明性をもって特区を運営する。
- 2007年4月時点で日本の主な法令約80本の英訳を完了し、新たに50本の英訳を従前の計画に追加した。
政府慣行
- 国際基準に基づいた有害動植物検疫規制を輸入レタスに適用する。
- 最大残留限界に関する日本の規制の実施方針について、人の生命や健康を守るために必要な範囲内においてのみ衛生植物検疫(SPS)措置を適用するという国際協定に一致するよう米国と技術的な作業を進める。
- 中小金融機関が特定の融資先企業に対して販売できる第三分野商品の保険金額を1000万円までとする制限を、2007年12月以前に再検討し、必要な場合は修正する。
民営化(日本郵政公社)
- ゆうちょ銀行およびかんぽ生命が新規または変更された金融商品を販売するに当たり、リスク管理と法令順守の制度を含め、民間金融機関と同じ義務や基準に服さなければならないことを確認する。
- ゆうちょ銀行およびかんぽ生命の監督と検査については、金融庁が銀行法および保険業法に基づき独占的な権限を持つことを保証する。
- ゆうちょ銀行およびかんぽ生命が金融サービスや保険商品の販売、流通に従事するときを含め、金融庁が両社に他の銀行や保険会社と同じ基準を適用することを確認する。
- 郵便局株式会社が、金融取引にかかわる代理または媒介を行う場合には、同社およびその従業員を金融庁が監督する。
- 郵便局株式会社と新しい郵政金融会社(ゆうちょ銀行およびかんぽ生命)との関係がアームズ・レングス・ルールやその他の適用規則に一致する公正なものとなることを保証する。
- 2007年10月1日以降に受け入れる郵便貯金や販売する保険商品について「暗黙の政府保証」があるとのパーセプションを排除するための手段を講じる。
- 20万円超の国際郵便物に関しては原則として申告納税方式を導入していく。
- 利害関係者に意見を述べる機会を与える手段を講じることによって、日本郵政公社の業務等の承継に関する実施計画も含め、日本郵政公社の民営化のプロセスの透明性を高める。
- 郵政民営化委員会の透明性の重要性を認識し、委員会の運営について事前および事後の透明性のための措置を引き続き実施する。
商法および司法制度改革
- 外国株式を用いた三角合併を可能にし、定められた要件を満たした場合には課税繰り延べを認める、新たな法規定を2007年5月に施行した。必要に応じて改正を行うために、課税繰り延べ要件について、投資家が新たな規則を活用することを可能にするものであるか、モニタリングする。
- 株主総会の3〜4週間前に議決権代理行使の書類を株主に提供することを上場企業に奨励する東京証券取引所の取り組みなど、活発な議決権行使を促進する証券取引所の取り組みを支援する。
- 年金基金の運用管理者は、受益者の利益のためだけに議決権行使を行う受託者責任を負うという厚生労働省の見解を公表する。
- 公開買付の対象企業の取締役会に対し、買付に関する意見表明、およびその意見表明を準備する際に取締役の潜在的な利益相反を回避するために取った措置について開示を義務付けた、公開買付制度の改正を2006年12月に施行した。
- 東京証券取引所が企業活動に関する行動規範を2007年末までに制定するとともに、社外取締役の必要性に対処し、社外取締役への就任資格の定義を厳格化することでその独立性を確保する行動規範の採用を検討することを発表した。
- 上場企業に買収防衛策の詳細について開示することを義務付け、上場企業が株主の利益を著しく損なう買収防衛策を導入することを制限した、東京証券取引所、大阪証券取引所ならびにJASDAQの規則を導入した。
- 外国法事務弁護士(外弁)からの要請を法務省が受け次第、外弁が専門職法人の設立および複数の支所を設立することを容認する法改正に向けた措置を実施する。
- 日本の弁護士の国際法務パートナーシップへの加入を容認することの法的影響について、真剣に検討する。
- 外弁が、自身の権限の範囲外の裁判外紛争解決(ADR)手続きにおいて、ケース・バイ・ケースで、ADR手続きの主宰者として活動できることを確認する。
- 裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律の施行に関する法令およびガイドラインの導入または改正に当たっては、パブリックコメント手続きが実施されることを確保する。
流通
- 車両の大量保有者にとって自動車の登録に関する手続きが簡素化される新たな一括申請の仕組みの導入を始める。
- 配送用車両に関するものを含めた駐車規制および駐車許可手続きの運用について、米国業界を含む業界の意見を取り入れた改善を検討している。
- 都市計画に関する新たな法令が以前のような商業調整システムを復活させ、大規模小売店舗というビジネスモデルを制限することがないよう、同法令の施行後にその影響を評価することを約束した。


駐日米国大使